Nゲージ大手メーカーからカタログが発売されています。
その中には様々な魅力的な商品が掲載されています。
色とりどりの写真が掲載されたカタログを見ながら、
購入計画をたてるのは楽しいものです。
残念ながら、この「カタログ」には大きな落とし穴があります。
それは、「カタログに掲載されている商品が常に購入できるとは限らない」
ということです。
注
この記事の内容は、記事を作成した2005年ごろの話です。
最近は、発売中・あるいは新発売/再生産予定の品を「カタログ」に掲載、
それ以外を「アーカイブス」に掲載、と分離しているメーカーもあります。
また、再生産の予定をWeb上や店頭で予告することも増えてきました。
それらを参考にするとよいかと思います
(予告が出ても諸事情により延期や中止、
の場合もありますが・・・)。
他に例があまり無いように思いますが、
鉄道模型の世界ではこれが慣習(?)になっているようで、
5年以上メーカー在庫切れとか、初回生産だけで、
再生産を一度もしていないものまでどういうわけかカタログに掲載されています。
他の商品:例えば家電製品の場合、カタログを見て購入を決めた商品が無かった場合、
お店の方は「在庫がありません」と言うと思います。
この「在庫がありません」はその店に在庫がないだけで、
問屋さんや物流センターには在庫があるのがほとんどです。
まれに、たいへんな人気商品でメーカー在庫切れの場合もありますが、
「来月末くらいには入荷しますので・・・」とか「来週頭に入荷しますので予約しますか?」
という話になるかと思います。
ところが、鉄道模型の世界で「在庫がありません」というのは、
「メーカー在庫切れ」がほとんどです。
しかも、何年も生産していない場合が多く、
次はいつ生産されるのか誰も判らないという状況です。
カタログの改版サイクルが長いならともかく、
1-2年毎に改版されるにもかかわらずこの状態なので、
この点に違和感を感じる方も多いと思います。
鉄道模型の場合、一つのメーカーが生産する商品の数が非常に多く、
その割には個々の商品の売れる数はそう多くはありません。
鉄道模型の世界で「量産品」と言われる「プラ完成品」にしても、
家電製品から見れば多品種少量生産でしかないのです。
一年間の生産される製品は多くて数十種類。
カタログに掲載されている製品は、これの5倍...等ですので、
カタログの製品を順に生産しているだけでも、
再生産までに何年もかかってしまう...ということが発生します。
※基本的なアイテムであるレールやコントローラーは、さすがにこのような状態はほとんどありませんが。
このような事情で、「カタログ」には掲載されていますが入手できない製品はたくさんあります。
解決策を以下に記します。
- カタログを見ずに、お店にあるものだけを購入する
- 再生産されるまでひたすら待つ
- 模型店を巡り、在庫を探す
- 中古店やインターネットのオークションなどで中古を探す
- 既製品を改造する
1.は割り切った考え方のできる方にお勧めします。
カタログを見ると結果的に在庫切れの製品が判ってしまいストレスが溜まるから、
「店にあるものを買う」という半ば諦めの方法です。
現在店頭にあるものでも数年後には在庫切れになったり、
生産中止になることもよくある話ですので、思いがけず、
後々周りから羨ましがられることもよくあります。
「欲しいと思った時が買いどき」とも言います。
2.は我慢強い方にはお勧めです。
再生産の時にはリニューアルされて、以前より出来が良くなることもあり、
「待ってて良かった」と思うことも多いはずです。
3.は旅行好きの方にお勧めします。
旅行がてらの模型店巡りも楽しいものです。
地方によって売れ筋の商品が違いますので、
身近のお店に無くとも、思いがけない所で入手できる場合もあります。
ただし、店頭に無い商品を根掘り葉掘りお店の方に尋ねると確実に嫌がられます。
ほどほどが肝要ではないかと思います。
4.は運の強い方か、まめな方にお勧めします。
中古であっても、人気商品の場合はプレミアがついていることもあり、
定価よりも高いこともあります。
5.は既に商品の入手という話から逸れている気もしますが、
入手できる製品をベースに改造してしまうという方法です。
単なる色塗り替え製品では探すくらいなら自分で塗装した方が早いかもしれません。
また、自分で手を入れた車両は完成品と比べ物にならないくらい愛着が湧きますので、
そういった意味ではお勧めといえばお勧めの方法です。
とはいえ、「カタログに掲載されている商品が常に購入できるとは限らない」という今の状況は、
ビギナーや年少者にとってなかなか厳しいのではないかと思います。
もう少しなんとかならないものなのでしょうか・・・。