製作した鉄道ホビートレインとKATO製 0系新幹線
JR四国 キハ32 鉄道ホビートレイン(キハ0系新幹線)をNゲージで製作してみました。
実物の予告や写真を最初見た時には、なんじゃこれは、と思いましたが、眺めているうちに、
不思議な魅力を感じ、模型化してみたくなりました。
既に、鉄道ホビートレインは、Nゲージで作成例があり、雑誌(
RMM
226号 2014-06 )や
Youtube
で発表されています(※shinpoSHI氏は私の模型仲間です)。
おおいに参考にさせていただきましたが、フルスクラッチする気力が無かったのと、
市販品を組み合わせる方が得意なので、全く別の作成方法をとりました。
作り手により、いろいろなやり方がある、ということもお楽しみいただければと思います。
マイクロエース キハ32 とBトレインショーティー 0系新幹線
カプセルプラレール 0系新幹線
以下を利用しました。
■車体/下回り/動力
マイクロエース
キハ32 旧塗装・オレンジ 松山気動車区(A7880)
■ダミーの光前頭(正面下側)
■ダミーの運転室(正面上側)
キハ32を分解し、車体だけにしました。取り外したパーツは、後で全て使いますので、保管しておきます。
Bトレインショーティー0系新幹線を分解後、前面をレザーソーで切断しました。
細かい調整は、後でするので、少し大きめに切ります。
次に、ライトの穴をピンバイスと丸やすりで開けます。
実車の写真を見ると、撮影する角度によっては、楕円に見えますが、
斜めのものに円の穴を空けているから、そう見えるだけです。
正面から見ると、真円です。
面に対して直角に穴を開けるのは簡単ですが、今回は、
面に対して斜めに穴をあけねばならず、そのままでは上手く行きそうになかったです。
一旦、面に対して直角に小さい穴を開け、最終的に丸やすりでφ2mm低程度の穴にしました。
なお、ライト類は、左右で高さや大きさ、位置が異なると非常に見苦しくなりますので、
少しずつ調整しました。
ライトの穴を空けた後、運転室と反対側の窓の前面を切り取りました。
レザーソーで大まかに切り、カッターナイフとヤスリで調整して行きます。
切り過ぎると、修正するのが大変なので、少しずつ調整します。
また、片方がだいたいできたところで反対側に着手。
最終的に左右対称になるようにした方が、この手の作業は上手く行くと思います。
ここまでできたところで、塗装を落とします。いままで塗装を落とさなかったのは、
ライトの穴の位置など、各部分の位置の目安にする為です。
Bトレインショーティー0系新幹線のライト部分は、貫通していないものの、
少し窪んでいます。鉄道ホビートレインのライトの穴は、
Bトレインショーティーよりもやや小さい感じで、このままだと段がついてしまいます。
瞬間接着剤を軽く盛り、ヤスリで仕上げて、段を消しました。
最後に、貫通路の窓の前の切り欠きを作ります。
これも、レザーソーで大まかに切り、カッターナイフとヤスリで調整して行きます。
最終的に1.5mm程度なるようにします。根元から折れかかったので、瞬間接着剤で補強しながら作業しました。
Bトレインショーティー0系新幹線のスカートは光前頭と一体です。
手順が前後しますが、塗装を落した後、貫通路の窓の前の切り欠きを作る前に、
形を整えます。鉄道ホビートレインと0系新幹線のスカートでは、リベットが目立たないなどの差があります。
また、線路に擦る恐れがあったので、少し下部を削っています。
切り妻側のスカートは、手持ちのBトレインショーティーのパーツの中からそれっぽいのを選び、車体に接着しました。
当初は、カプセルプラレールを使うつもりはなく、
プラ棒を組み合わせようと考えていましたが、
どうにも、組み立て方がイメージできずに止めました。
たまたま目に付いたのが、カプセルプラレール。
おもちゃのせいか、少し形が違うのですが、利用してみようと考えました。
カプセルプラレール0系新幹線の運転室部分(前の方)をレザーソーで切断しました。
細かい調整は、後でするので、少し大きめに切ります。といいますか、最初が大きすぎました。
奥行き、厚さはギリギリまで切らないと、光前頭とのバランスが悪いです。
また、窓はヤスリで拡大し、なるべく枠(?)を薄くしないとそれっぽくないです
(切り出した時は、新幹線よりも
ホバークラフト
の運転室みたいだと感じました)。
なお、BトレインショーティーやNゲージのO系の運転室周りは、
大きさや角度が違うのと、窓枠が透明プラに印刷で表現されているので、加工が大変です。
利用は難しいと考え、すぐに諦めました。
下地の差で発色が変わったり、塗料の段がつくので、元の塗料は落とします。
塗装の剥離には、
IPA(イソプロピルアルコール)
を使用する例も多いですが、
自分はあまり好きではないので、手持ちの
GSIクレオス
Mr.ペイントリムーバー(No.T-112)を使用しました。
柑橘系のT-112は、既に廃番で、T-114が代わりの商品のようです。
■ ダミーの運転室の取り付け
ダミーの運転室の取り付け
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ダミーの運転室を取り付けます。基本的に一発勝負です。最終調整をしたパーツの位置を決め、瞬間接着剤で取り付けました。
接着剤は、プラ用でも良いとは思いますが、自分の好みは、さらさら&ハイスピードタイプの瞬間接着剤です。
光前頭を取り付けます。ダミーの運転室に衝突している、貫通戸部分の枠は、ちょうどよい長さまで切ります。
これもすこしづつ調整しながら切って行きました。
取り付けは、これも基本的に一発勝負。取り付け後、各隙間は瞬間接着剤で埋め、ヤスリやカッターナイフで仕上げます。
貫通戸部分の枠がかなり弱っており、一本、中折れして行方不明になってしまいました。
しかたがないので、工作用紙を細切り&瞬間接着剤で固めるという方法で、行方不明部分を作り修正しました。
塗装は自作/改造Nゲージャーにはおなじみ、
グリーンマックス
製の缶スプレー(鉄道スプレー)です。
黒(=ダミーの窓の部分)、ネズミ1号(=下塗りと屋根色を兼用)、青20号(=窓周り、裾、スカート)、白3号の順で塗装しました。
白3号かアイボリーAかで迷いましたが、実車を見た方によると、アイボリーより白に近いとのこと。
マスキングは
タミヤ
のマスキングテープです(場所によっては細切りにして使用)。
ダミーの運転室の下の黒は、枠の中なので、少々マスキングしにくいです。
吹き込みが予想されたので、マスキング後に同じ色を塗る、ということをした箇所もあります。
それでも吹き込んでしまったところは(予想よりは少なかったですが)、タッチアップしています。
※塗装は、あまり得意ではありません。
製品の室内色は緑ですが、実物は青。緑だと思ったより違和感があるので青20号に塗りなおしています(筆塗り)。
また、ヘッド/テールライトケースは、製品はオレンジですが、
これも目立つので、一旦分解しレンズを外してから、前面を白3号、室内に見える部分を黒に塗っています。
内側は、前面・側面のガラス、ヘッド/テールライトケース、下回りの順に組み立てます。
切り妻側のスカートに、下回りが少し干渉するので、干渉部分は切り取りました。
屋根は、外していたクーラー等を取り付けた後、最後に検電アンテナ(KATO製)を前後運転台の上に取り付けます。
検電アンテナは、瞬間接着剤が効きにくい材質なので、透明ゴム系接着剤を使用しました。
新幹線(0系)顔なのに、全てのパーツが小さく、新幹線をつくるつもりになっていると、調子が狂いました。
実物は、よく0系の雰囲気が出るようにまとめたと感じました。魔改造と言えばそうなのですが、
三線式OケージのEB58のような、チープではあるかもしれないけれど、十分それっぽく見える不思議な車両と感じました。
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