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鉄道模型用 発煙装置について
■ 鉄道模型用 発煙装置について
鉄道模型用 発煙装置について
2016/01/31初掲載 最終更新 2018/01/28 文 : Hiroshi Oguma
発煙装置組み込み例(Nゲージ)
発煙装置:弾粒式(自作) 車両:自作(金属製)
鉄道模型用 発煙装置にもいろいろな種類がありますが、基本的に油(灯油等)の 不完全燃焼による白煙により煙を出します。実物からは程遠いという意見もありますが、 煙の出る車両というのもなかなか面白いものです。
以下、主な鉄道模型用 発煙装置の概要と、弾粒式発煙装置の自作方法をご紹介します。
※弾粒式発煙装置は、(有)ワールド工芸が考案した方式です。
□ 発煙装置の各方式
鉄道模型用 発煙装置には以下の方式があります。
古典的な電熱線式(LIONEL:三線式Oゲージ用 など)
毛管式[ゾイテ(メルクリン発売) (Seuthe/maerklin):HOゲージ用・旧アーノルド:Nゲージ用 など]
弾粒式[ワールド工芸:HOゲージ/Nゲージ用]
ワールド工芸発煙装置(Nゲージ用)
左:メルクリンの発煙装置:ゾイテ(HOゲージ用) (No.2x) 右:ワールド製 ST-0818
どの方式も油の不完全燃焼による白煙が基本ですが、 そのままだと、発煙量がいまいち(=煙突から油煙がもやもや出るだけ)なので、 煙の出がよくなるように工夫を凝らしています。
Youtubeには、水溶性発煙剤(液)使用の「非常に強力な発煙装置」(※HOゲージ用)があるようですが、詳細不明です。
「非常に強力な発煙装置」を使ってみた!
※動画ですので、音が出ます。
□ 古典的な電熱線式
ライオネル製 電熱線式 発煙装置(Oゲージ用)
概略
グラスウール等、油と熱に強い繊維を底に敷き、そこに油を貯める (そうしないと横転した時に派手に流れ出るから)。
ニクロム線を絶縁体の上に巻き、その中に繊維を詰めヒーターとする。
ヒーターの中にしみ込んできた油を不完全燃焼させる。
ファンやふいご等で送風しないとほとんど煙が出ない(工夫すれば動輪とも同調できる)。
長所/短所
構造が単純で自作しやすい
大型にすればするほど発煙量が稼げる
密閉する必要が無いので断線時のヒーターの交換が容易
油の消費量が多め
灯油を使用した場合は、かなり油臭い(ディーゼル臭い)
ヒーターが油に没すると発煙しなくなる
小型化しにくい
トイトレインやOゲージ/Gゲージでは一般的な方式です。また、HOゲージ用に自作される方もおられます。
□ 毛管式
メルクリン製のヒーターの拡大写真
上から撮影 中心部が発煙部
概略
細管の外、あるいは中にニクロム線(発熱体)を設置する。
毛細管現象で吸い上げた油を不完全燃焼させる。
燃焼されると、毛細管の中が空になるので、再び吸い上げる。
再び吸い上げた油を不完全燃焼させる。
→これをくりかえして、間欠的に吹き上げながら発煙する。
長所/短所
割と小型化しやすい
油の消費量が割と少ない
油だけで良いので補給が楽
ヒーターが油に没すると発煙しなくなる
構造上、どうしても縦長になる
メルクリン(ゾイテ)の発煙装置について詳しく解説されておられるサイトもあります(ご興味のある方には、お勧めです)。 リンクしてよいものか、不明ですので、
検索結果
を掲載いたします。
□ 弾粒式
ワールド工芸製
ST-0818内部
ワールド工芸製
ST-0930写真
概略
水を混合し、熱すると水と油が弾く性質を利用して、煙を押し出します。
長所/短所
小型化しやすい。
他の方式より油臭くない。
大きさの割には発煙量が多い。
熱の発生が少ない(水と混合している為)。 ただし、プラ製のボディーには使用できない。
連続使用の場合、取り扱いがやや難しい (水の方が先に蒸発するので、水と油の混合比がやや難しい)。
燃料を入れる過ぎると突沸する場合がある。
空焚きすると、ニクロム線が断線する場合がある。
→筆者は、ワールド工芸製のST-0818を空焚きで壊してしまいました。 地方に住んでいたため、代わりを入手できず、分解。製品を参考にしたのが 後述の自作記事です(なので、全く同じ原理です)。
※2002年くらいまでワールド工芸から発煙装置付き車両/キットが発売されていました(ホヌ30など)。
□ 発煙装置全般の注意
程度には差がありますが、どれも油のにおいがします。
機関車/次位の車の屋根が汚れる場合があります。
どれも電熱線を使用しますので、それ相応の出力のコントローラーが必要です。
空焚きするとヒーターが断線します。
高周波交流やDCCと組み合わせ、発煙装置と走行用電流の制御を分けると断線しにくくなるかもしれません。
発煙時間は、大きさによりますが、どれも短めです(Nゲージ/HOゲージ用は長くとも5-10分)。燃料タンクをつけるなどの工夫をすれば長くはなるでしょうが・・・。
[2018/01/28追記]
ゾイデ社・発煙装置を改造し、連続三時間超の発煙に成功した方がおられます。かなり詳しい内容でお勧めです。
解説・製作記事へ↓
天賞堂16番・ダイキャスト製C-62型蒸気機関車 発煙装置組込み 連続三時間超の発煙(ゾイデ社・発煙装置の改造)
[End 2018/01/28追記]
においは市販の発煙用オイルを使用すると改善されます (高価なのと、販売場所が限られているのが欠点です。 メルクリン製のものが比較的入手しやすいようです)。 石炭の香りがする発煙オイルも製造されているようです。 三線式0ゲージ用として、
はぐるまや模型店
等で入手可能ではあります。
メルクリン発煙オイル
(50ml 約\1000)
なお、このコンテンツと各発煙装置製造メーカーは一切関係ありません (コンテンの内容に関する問い合わせをしないで下さい)。
□ 弾粒式発煙装置の自作
自作方法へ↓
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